平成26年5月28日、当法人設立の立役者であり、恩師でもある石井哲夫先生(日本保育協会理事長、前自閉症協会会長)が永眠されました。6月21日に青山葬儀場で行われた「お別れ会」の時に昨年11月10日に別府で開催した講演会が、先生の最後のご講義になられたことを関係者の方から伺い、その重みをあらためて感じています。私は先生から直々に、保育や自閉症療育を通しながら「受容的交流理論」を学び、人と人が互いに理解や共感を持つことで折り合い、助け合って暮らしていけていることに気付くことができました。様々な困難を抱える人に対して、どんな技術や方法論を以って支援をしても、本理論への気付きがなければ、みなさんとの信頼関係を育むことや、適切な支援をすすめていくことはできなかったものと思います。
私たちは、石井先生のライフワークであった「受容的交流理論」を継承し、保育や自閉症療育の世界のみならず、社会の中で人との関係に躓き悩みを抱える人達を支えていくことをあらためて決意しております。みなさまからも、引き続きご支援いただきますよう、よろしくお願いいたします。
大分県発達障がい者支援センター長
社会福祉法人萌葱の郷 総合子育て支援センター長 五十嵐猛